Never Rarely Sometimes Always
この質問がゆっくり繰り返されるたび、錆付いたナイフで、胸をぐさりぐさりと刺されるような感覚になった。
望まない妊娠、中絶。不安も恐怖も、お金も時間もなにもかも、背負わされるのは全て女性。
とても理不尽。男性にこそ観てほしい作品だと思う。
出てくる男性の視線や言動、声色までもが本当に気持ち悪くて…でもこれって映画の中の御伽噺ではなく、紛れもない現実で、日常茶飯事ということがしんどい。
オータムとスカイラーは、作中はあまり会話をしないけど、視線で語っているというか、お互いに痛みや悲しみを心で理解し合っている感じがして心強かった。
オータムの側に彼女がいて本当によかった。
しかし、大都会ニューヨークの夜に未成年2人が放り出される不安感尋常じゃない。
よくがんばったね、と抱きしめたくなる。
何気ない2人の会話や表情の撮り方がすごく好きな作品だった。
不思議と穏やかな余韻が残る。
彼女たちの未来が、明るくて暖かいものでありますようにと祈らずにいられない。