17歳の瞳に映る世界の作品情報・感想・評価

「17歳の瞳に映る世界」に投稿された感想・評価

Gorosuke

Gorosukeの感想・評価

3.0
『ミナ』みたいな映画を期待したから、ちょっと残念だった。25年前の方が17歳ってしっかり大人でずっと奔放さがあった、そんな感じ。
近頃は無知や無力さが際立つ。それでいて退屈、かけ引きしない感じ、そんな17歳。もう少し意固地さがあってもいいと思うけど、あっさり後手にまわるのが危い。
でもこれが映画のテーマになるんだから、社会はますます複雑になっていくんだな。
Baku

Bakuの感想・評価

3.6
望まぬ妊娠が判明してから、中絶手術を受けるまでの物語。特段ドラマチックなことは起こらず淡々と進む。それがかえって主人公の窮状を際立たせる。
 医師の質問に4択(一度も無い/滅多にない/時々/いつも)で答える主人公が胸にささる。ファーストシーンが全てを物語っている。
磨

磨の感想・評価

3.6
第70回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した作品。

望まない妊娠をしてしまい、中絶手術の為にニューヨークへ向かう事になった少女と親友でもある従姉妹。2人の17歳の少女から見たリアルな世界を描く物語。
少女目線からのドキュメンタリータッチでいて異色のロードムービー。

出てくる男連中がク◯ばかりで、男としてなんとも悲しい限りだけど、客観的に見た場合、少しでも下心があったりするとああ映るんだなとよく理解できた(1人は論外)

まさに“この世界の片隅に”とも言える内容。このような問題で苦悩し困窮している女性はかなり多いと思われるので、このような作品の意味は大きい。
心に刺さる映画で、女性には特に観てもらいたい作品(男性には全く刺さらない人もいるかもしれないし、僕のようにドキッとする人もいる笑)

本作がデビュー作であるシドニー・フラニガンは全米で映画賞を総なめしたとの事。感情をあまり表に出さず喋るシーンも少ないが、彼女の表現や少しずつ変わっていく感情に引き込まれる。

ラストシーンも心に残るし、その後のエンドロールで流れる主題歌がなんとも秀逸。歌っているシャロン・ヴァン・エッテンは母親役でも出演。その詞にも泣かされる。
ayumi

ayumiの感想・評価

4.6
すごく辛い。でも目を背けてはいけない現実を教えてくれる作品でした。

17歳って、学校、バイト、部活に恋愛、、、ってなんでも夢中になれる年頃!って思うのは大人の妄想なのかなあ、バイト先で、街中で、電車の中で、若い女性ということで欲望や支配欲の対象にされてしまう。気持ち悪いしあってはならないことだけど、これが現実なんだとはっとしました。

頑なに周りを頼らないオータムが先生に心を開くシーンも、可愛くて賢いスカイラーが、オータムのために身体を張るシーンもすごく胸に刺さった。2人とも賢くて優しいけど、もっと頼りやすい社会にならないものか、、

胎児の父親と思しき人物についての描写がほぼなかったり、数々のキモチワルイシーンが淡々と描かれてるのも生々しくてぞっとする。
是非映画館で!!
あらすじから分かること以上のことだけでなく、描かれていること以上のことを想像させる映画だった。ティーン役の2人の繊細な演技があってこそ。

途中から感じはじめるこの子たちなんなの?どうしちゃったの?全くティーンらしくないんだけど、という違和感。

原題 Never, rarely, sometimes, always の選択肢が続けて問われるシーンの悲しい緊迫感。

突然メイクしはじめたスカイラーの表情が見せる悟ったかのような悲壮感。

観終えて邦題がズシンと心に響いてくるので、原題も邦題も的確だったと思う。
うみ

うみの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

終始流れる不安定な空気感の中に、優しさ、友情、男性への嫌悪、怠惰さ、ティーンの軽薄さが(会話はそこまで多くないのに)表現されていて、とてもリアル。オータムの身内以外の子供の描写が全く無いところに、母親になる準備が出来ていない、と言った彼女の視点が明確に表れていると思った。原題でもある4択に答える場面で張りつめていた気持ちが崩れてしまうのがとても辛く悲しい。
あとスカイラーはほんとに人格者。男性からの視線を気持ち悪く思いながらも、不本意ながら利用できるところは自分の意思で利用する賢い女性。言葉少なのオータムの気持ちに心身共に寄り添い続ける彼女は本当に素晴らしい。

前から観たいと思ってたけど、邦題があまりにかけ離れてて危うく見落としそうだった。。ジュリアホルターの音楽良きです。
スー

スーの感想・評価

4.2
女であること、やるせなさと、情けなさと、怒り。あのじとっとした、一方だけが張り詰めた、嫌な空気。リアルで、何回も目を逸らしたくなりながら見た。

今もどこかにいる彼女らが、安全に、誰かに何かを強要されることなく、生きていけますように。

邦題、17歳の瞳に映る世界。これでよかったのかがとても疑問。
Never, Rarely, Sometimes, Always.
何度も問われたあのシーンが忘れられず。

伝えたいことは、そんな第3者的な視点ではなかったのでは?
原題か、直訳か、思いつかないけど何か別のものがあったんじゃないかと思ってしまう。

劇場 No 86
 
80点
この日の劇場鑑賞のトップがこれ🎬
17歳の彼女たちに映る世界は容赦ないものだった...
 
愛想がなく友だちも少ないオータム
彼女は予期せぬ妊娠をしたことで
いとこで親友のスカイラーに付き添われ
ペンシルベニアからニューヨークへと向かう
彼女たちが旅の中で学んだものとは...
 
正直、これは観ていてツラかった
ほんの数日間のロードムービーとは言え
描かれているエピソードはあまりにも惨い
これはアメリカに限らずどこの国にも通じる
思春期の少女たちに起こりうる問題に違いない
 
特に年頃の娘を持つ親の立場からすると
許せないエピソードだらけ...
そもそも何故 妊娠した少女だけが
あれだけの苦しみを背負わなければならないのだろうか
 
おそらく冒頭で水を浴びせられる男が
無責任な父親になるのだろうが
私に言わせれば仕事人に依頼して
去●してズタズタに切り刻んで
投げ捨ててもいいような男...
お咎め無しで他の女を弄ぶなんてあり得ない話
 
学校でベタな性教育をするよりも
本作を見せた方が効果的なものになると思ったくらい
原題の ‘Never Rarely Sometimes Always(全くない/滅多にない/時々ある/いつもそうだ)の意味するものが重過ぎました...
 
オータムを演じた新星シドニー・フラニガンも素晴らしかったが
同様にスバらしかったのがスカイラーを演じたタリア・ライダー
彼女が従姉妹を守るために取った行動には魂が震える感動を覚えた
一方でスカイラーにつけ込むあのナンパ男には虫唾が走り
ここでも仕事人を呼びたくなってしまった...イキテ カエレルト オモウナヨ😡
 
Rotten Tomatoes では99%の評価
力強く、深い感動を与えてくれる(The Observer)というコピーは嘘ではなかった🎬
あや

あやの感想・評価

3.2
電車の中で下半身を触り始める男、店長のセクハラ、頼りにならない父親、下心で声をかけてくる男を17歳で理解しなくてはいけない。
主人公は基本無表情で冷めた諦めた感じだが、カウンセラーが淡々と、相手が避妊を邪魔したか、などを優しく質問し続けた結果、詰まるように本心を話すことで望まぬ妊娠をして傷ついた事を感じ自己愛で泣いた事で、彼女の諦めたものが何か変わったなら良いなと。
何度も本当に中絶しますか?って言われると他人に非難されてるように感じて苦しむけど、これも全て女の人だけが傷ついてるのって悲しいね。
冒頭の、歌うオータムの姿にヤスミン・アフマドの『タレンタイム』を連想したが、本作はそういう優しさに包まれたものではなかった。それでも、オータムに邪険にされても、離れないスカイラーの優しさは、本作の救いになっている。説明的セリフを排しながらも、二人の思いは伝わってくる。近所の産婦人科のおばちゃんが藪医者らしいのだが、オータムを思いやる気持ちが伝わるし、ナンパ青年も下心がありながらATM化してしまう。結局いい奴なのだ。堕胎のための小旅行が、ちょっとした冒険でありながら守護神に助けられている。そして唐突なエンディング。一見ふたりを突き放したような撮り方をしているが、細かいカッティングから、厳密なコンテに基づいていることが伺える。やはり優しさに包まれていたのだ。
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