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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のNのレビュー・感想・評価

3.0
単なる政治思想の枠を飛び越えて哲学的思考の根源へ迫るものだった。
双方は対立する思想を掲げているが、敵と認識していたものは共通な点が印象的。

メモ
言葉の有効性
反対の立場の人に自分の言葉が通じるのか関心を持っていた

権力闘争者の中に不安を感じたい。
安心している人間が嫌い
暴力という効果→アイロニカルなやり方

恐ろしいと思ったこと
厭戦気分を煽る
自民党もっと反動的、共産党もっと暴力的
※合法的に人間を弾圧することは嫌い
暴動を起こす場合は自分でやる場合にも非合法で行う→非合法的な暴力の肯定
反知性主義 知性を持つものが支配階級として力を持つのはおかしい
→全共闘のある程度の反知性主義は認めている(知性主義の破壊は全共闘の功績だという思想)
文化防衛論

存在と無
サルトル
暴力とエロティズム
男女平等はおかしい
主体的のみがエロティズム他者が干渉しない
他者=非エロティズム

闘争=決闘の論理
単なる暴力ではない

楯の会
警察が共産革命を抑えられなくなったときの防衛

認識と行動の二元対立
行動が先であると考える
認識ばかりだと遅い

芥(超前衛的)
表現者
革命は大いなる詩
思考は解放区
真の知の活用の場を作らねばならない

三島
瞬間のエクスタシー
小説も持続的な成功のものはない
持続を求めた

<時間という考え方の壁>


物→イメージ
事物がないとイメージはない
空間は自由であるもの
時間という概念は必要な

つまり芸術自体には時間という概念は必要ない?

名がないのに関係をつくられないのはなぜ?
目的論がないものは

メディアの使い方
他の文学者よりも使い方を熟知していた
写真と活字

天皇=絶対権力
日本社会の救済概念
行動の無効性

Q.三島は青年が嫌い?
A.青年自体が嫌いではなく首から上でしか物事を考えないこと=流行に流される考え方が嫌い
自殺=神経衰弱と断定的に定義づけることに激昂する。

英霊の声
昭和天皇を批判的
実物には崇拝

あやふやな日本に対する怒
対立する根源は同じ

言霊の問題提起
熱意に対することには敬意を表す

“媒体として言葉に力があった時代の最後”
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