JohnConstantine

デス・チェスのJohnConstantineのレビュー・感想・評価

デス・チェス(2013年製作の映画)
1.5
チェスをモチーフとした連続殺人者とそれを追う元刑事。

1年前に事件により長女ケイトを亡くした元刑事ニックはケイトの幻覚に苛まれており向精神薬に頼る生活を送っていた。
一方で警察は連続失踪に関連がないと結論付け一時的に手を引いていた。

そんな中、ニックの次女リサがニックの家(!)で誘拐され、そこから犯人“グランドマスター”のチェスゲームをモチーフとした連続殺人が始まる。
このグランドマスターという名称は将棋で言う名人のような称号ですね。なのでこの名前。

ニックは直接犯人から連絡を受け、周囲に相談することなく事件を追うことになる。
 
一方警察も、1人目の遺体が発見されてから、降格して警官になった元刑事アリーが訴え続けた連続失踪=連続殺人犯の犯行という線で再び捜査を始める。


というような話の流れなのだが、演技としても特筆すべきものはない。
元刑事ニックもなんだかグダグダ、連続殺人犯グランドマスターも動機も良く分からない上に簡単に顔を晒すし殺人の手口にも大した捻りもない。ただ遺体の口の中にチェスの駒を入れておく程度で、全体のミステリーとしてもチェスのゲームとしての特徴が大して反映されていない。

囚われた被害者達の中でニックの次女リサ役の女優さんは信念を曲げない少女をまあまあ好演していたと思う。

また本作での最初の被害者ミナの誇り高さと優しさというキャラクターにはやや期待が持てたもののあまり深い描写もなく期待外れ。

囚われた被害者は基本的に自由に動けるのだが、捕まった当初の拷問によりグランドマスターへの反抗心を削がれ、恐怖による支配を受けるのだがその描写もいまいち。


雰囲気的にテレビ作品的で、全体にグロい描写ドギツイ表現もなく、それでは犯人に従属する被害者の描写も甘くなるだろう。


そしてクライマックス、犯人とニックの対決、そして犯人の最後、からの一捻りありそうな展開もまあ詰めが甘いにも程があって拍子抜けしたところで尻切れトンボのように終わる。


まあ駄作でした。
JohnConstantine

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