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ミナリのaynlyのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
4.5
「ミナリ、ワンダフル」

1980年代韓国からアメリカに移住してきた家族の物語。アーカンソー州に大きいな土地を購入し、韓国野菜を育て一攫千金のアメリカン・ドリームを抱いていたジェイコブ。夫婦でひよこの選別士として働きながら、父は畑仕事もこなす毎日。息子は心臓病を患い、姉と共に両親の仕事場で本を読んで過ごす。そんな中、韓国から祖母が孫たちの世話をしに渡米。ある日、敷地の近くを流れる川にたどり着く。そこは「セリ」を育てるのに適した場所をだった。韓国料理に欠かせない芹、薬草にもなる芹、雑草と言われるくらい強い芹。

おばあちゃんらしくない、最初はあまり好きじゃなかったデイビッドは無償の愛で包み込む祖母に次第に心を開いていく。そして奇跡を呼ぶような出来事も起こる。朗報とは裏腹に一転、畑の成果がやっと軌道に乗ろうとしていた一家にまた災難が降りかかる。その先に見えたものとは・・・。

まず、私の中で避けては通れない、「ジェイコブを手伝うポール」どこかで見たことが・・・あ!ウィル・パットン!
毎週日曜大きな十字架を背負って歩くのが彼にとっては教会。祈りを捧げたり、聖油を塗ったり。でもなんというか「アメリカらしさ」なのだ。時として人は苦しんだ人生から教わった教訓を大切にし過ぎるあまり、失敗すると自分を責める。責任を伴う。苦しい。過ちを犯す。でも、それが人生なのでは?

「郷に入れば郷に従え」

まさに。その地を踏んだら、その地を理解し、共に生きる。

最後、心がフワッとした。
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