すかい

ミナリのすかいのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
5.0
他人の生活を生々しく覗き見ているような感覚が小恥ずかしくもあり、だからこそ登場人物一人一人の感情が如実に表され、ぐっと見入ってしまう作品。家族の在り方や仕事との向き合い方、同僚との距離の置き方などについて自分の生き様と照らしながら考えさせられてしまった。
なによりも物語の展開のされ方がとても巧妙で、些細な描写や比喩的なセリフ回しから感情を推定させ、婉曲的な方法で伏線を回収したり次の展開を想像させたりする技術の高さに脱帽である...
ポールの存在感と祖母の存在感が、終わりに近づくにつれだんだんと形あるものになっていく感覚。特に、祖母の印象が変化していく様には、脚本と演者の秀逸さを感じざるを得ない。
自分にとってとても大事な映画になった。
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