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ビニール袋の夜のyのレビュー・感想・評価

ビニール袋の夜(2018年製作の映画)
3.7
道端に棄てられたビニール袋を使って環境汚染を風刺的に描いたアニメーション。人間が創り出した化物は、単なるゴミを超えて人すら食す恐ろしい存在になって人間に復讐を始める。「口」とか、閉じている時のペラペラ感とかクラゲ的な造形とか、袋の持つ外見上の特徴をビジュアル的に気持ち悪く表現することに成功していると思う。終わりかけた世界で新しい命を求める女性にとっての救い(広く見れば絶望)が、人間を喰いつくした袋の誕生であるところが実に皮肉。怪物である袋のみが色を持っている世界。ありそうでなかったテーマの映画。
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