東京おったー

エイブのキッチンストーリーの東京おったーのレビュー・感想・評価

3.8
「家族内での宗教的対立を、料理が好きな主人公が料理で解決しようとする奮闘記」という一行で表せるストーリーと企画がまず、面白い。そして、衣装やセットなど、色味がとても可愛い。GIF的なフォントやSNSのスクリーンなど、ティーンなカルチャーも沢山混ぜられていて、それらの質感もとても可愛い。ただポップな映画じゃなくて、それらのアクセントによって、より飽きない。
展開としては少し単純だから、もう一つ工夫されたプロットがあったら、個人的により好みな映画になったかなと思う。特にラスの方のシーンは、あえてしつこい演出で観客のもどかしさを高めているのだが、その鬱憤がすっきり解消されるような結果じゃなく、落差の効果を果たしていなかったと感じた。
でも、テンポ感とかルックが好きだったからこの監督の次作があったら見たいと感じた。