tabi

泣く子はいねぇがのtabiのレビュー・感想・評価

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
3.5
最初から夫婦仲が冷めきっていて、終始、居た堪れない。
そこに至るまでに何があったかは分からないし、ナマハゲの出来事はきっかけでしかないのだろうと思わせられる。
主人公が不器用で、東京に行っても、地元に帰っても状況は何一つ好転しない。むしろ、真綿で首を絞められるような閉塞感がどんよりとした景色の中で漂う。
若い頃は歳と共に大人になって、自分の居場所もそれに応じて作られていくみたいな漠然とした全能感があったけれど、人生は一つ一つ選択の結果で良くも悪くも狭められていくし、取り返しのつかないことばかり。
その後の主人公に何か報われるものがあって欲しいなと思う。
tabi

tabi