セクシャルマイノリティの人たちを指す「LGBT」という言葉が日本でも広く認知されて久しいと思います。
しかし、「LGBTQ+」という言葉は意外にまだまだ認知されてはいないのではないでしょうか。
「LGBTQ+」とは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーを指す「LGBT」以外にもさまざまなセクシュアルマイノリティの人たちが存在する、という意味合いで使われている様です。
本作の主人公のジャンヌもその1人です。
彼女は人間には性的感情を抱かず、物や機械に対して恋愛感情を抱きます。
遊園地のアトラクションに恋をしてしまったジャンヌは自分の気持ちに葛藤し、母親に打ち明けるも理解されず苦しみます。
中盤はジャンヌのセクシャリティを理解出来ない母親とわかり合えなくなります。
しかし終盤、ジャンヌの母親の恋人が思いもよらない形でジャンヌのなかに芽生える愛のかたちに対して理解を示し、母親もそれに感化されたようにジャンヌに寄り添う展開になるのですが、その展開が本当に見事で拍手を送りたくなりました。
ジャンヌがアトラクションと対話をしてセックスをして喧嘩をしながら本気で恋愛をする描写が本当に美しく芸術的でした。
とにかく自分のセクシュアルマイノリティの人たちに対する見聞が大きく広まる一作でした。
見て本当に良かったです。