Tomo

ポゼッサーのTomoのレビュー・感想・評価

ポゼッサー(2020年製作の映画)
4.5
💥攻殻機動隊っぽい意識の乗っ取り💥


これはなかなか面白いもの見たぞ!

登場人物や設定が曖昧な分だけ、あーだこーだ色々考えられる。

そう、こういう作品が結局好きなのさ😁



ターゲットに近い人物の脳に侵入し意識を乗っとり、ターゲットを殺害する「遠隔殺人システム」。

殺害後は乗っ取った他人を絶命させて、自らの意識を離脱させ元の体に戻るという、かなり回りくどいが殺害の痕跡を残すことのない
なかなかの優れもの。

そして主人公タシャは、このシステムを利用し殺人請負を行う企業の腕利きのエージェントなのだ!


しかしながら、タシャにはこのところ問題がある。

それは、乗っ取った相手を絶命させることに迷いが生じ、自ら意識の離脱ができなくなったこと。

そしてその迷いが彼女を窮地に追いやる…….と表面的にはそんなストーリー。



そして、ジョン・パース殺害のミッションを受け、彼の娘の恋人であるコリンの意識に進入する。

ここからがこの作品の見どころだし、ネタバレになるからあまり書かないけど、
タシャの意識とコリンの意識の鬩ぎ合いが、観ている方からは今どちらの意識?ってなってくる。


そのあたりの映像表現はカッコいい。
CGではないそうだけど、アナログならではの美と生々しさがあって、そこは監督の父D・クローネンバーグと同じこだわりなんだな、と納得🫧


表向きにはそういう感じなんだけど、ストーリーに込められた想いって?


それは、、、「抑圧からの解放=アイデンティティの確立」ってことなのかな。


オープニングとラストでガーダーが行うテストで、蝶の標本に対するタシャの答えは?

なぜガーダーはマイケルを危険な存在として
見ていたのか?

マイケルとアイラに対する愛情は、コリンの中で意識の攻防をするうちにどう変化する?

マイケルを殺害した意識は誰のもの?

そういうことから導き出される答え、、、


「殺人欲求の抑圧からの解放」

「殺し屋としてのアイデンティティの確立」


という殺人マシーンができあがる話ではないかな?チガウカモシレンケド😰


🌾1つ解せないこと
アイラの意識にガーダーが侵入してコリンを殺すけど、いつアイラの脳にチップを埋め込んだんだろ?そうしないと意識に侵入できないと思うけど、そのへんは触れない方がいいんだろうな😅



………………殺人シーンはなかなかなもんよ。グロっていうより、生々しくて鮮やかって思った🩸🩸🩸
Tomo

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