約60年も前に作られた作品だとは思えないほど、自分の体と頭の中にスルスルと入ってくるような感覚。お茶目でクスッと笑えるシーンもあって、一瞬も退屈する隙がなかった。
事件当日の描写が一切無くて驚いた。映画における殺人シーンなんていうのは、手っ取り早く、観客の興味を引かせられるシーンだと思うけど、あえて映さなかったことに、この映画の品の良さを感じる。
“見せない面白さ”というのを存分に生かして、法廷シーンだけで想像させる…。すごくワクワクしたな〜。
すっかりビリーワイルダーのファンになってしまったので、他の作品も観る。
これぞ上質。すごく好き。