このレビューはネタバレを含みます
豊富な経験や人の良さを持ってスッキリとしたヒューマンドラマを描くのが『マイインターン』だとしたら、今作はその逆。
狭い世界観とズレた価値観を持って、モヤっとした等身大?の人間を描く作品。
「38年間ファーストフードで働いた主人公の後任は前科持ちの若い黒人だった。」
という前情報だけで見たので、マイインターンのようなジェネレーションギャップを超えた相互補完の学びによるニヤリ映画かと思っていた。
そういう気持ちで見る人には、低評価になりやすい映画。
一方で、教養や現状に満足せず日々成長していくべきだ…という自己啓発のようにお尻を叩く映画を見たい場合にはベスト。
反面教師として主人公のスタンリーは存在感を発揮してくれる。
“今”しか見ることのできない若い黒人と、やはり同じく“将来”を見据えられず、38年以上“過去”に囚われ、自分を客観視できない主人公。
きっとこうはなるまいと思えるはず。
同じように若い黒人も価値観が変わったような描写で終わる。
人にオススメするほどではないけれど、日々の生活に対する意識はあがりそう。