HELLOPANDABOOK

ラスト・シフトのHELLOPANDABOOKのレビュー・感想・評価

ラスト・シフト(2020年製作の映画)
3.5
映像の夜気、テンポ、よい。なにより、舞台装置、ハンバーガー屋のオフィスのプロップスがアメリカーって感じでよい。あの頃ペニーレインと、とかに通じるプロップス。ペンやメモが演出のひとつになる感じ。好き。劇中、スタンリーじいさんが、スクールデイズもいいもんだというときのアイコンに、映画アニマルハウスを口にするとことか、なかなかよい。で、ストーリーと構成は、どこのどの人物との会話でも破綻してる。人種差別、雇用差別、モラハラ、セルフィッシュ、全箇所で、破綻してる。良いこと言って良い人でありたがる人々全員が、二面性があり、自己矛盾の応酬で、かつ自己主張のみ。謝ったら負けの国とよく言われるが、誰も自分の正当性をゴールしないので、ただの破綻になる。それを、ものの見事にしらっとストーリーにしてて、こんなもんだよ、だれも正しくないし、いい加減だから、もう成り立つものがないよねーっと描いている。ひとことで言えば、すくいがないことを描いて掃いて捨てた映画。正直でいい。
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