Nana

キネマの神様のNanaのレビュー・感想・評価

キネマの神様(2021年製作の映画)
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2回目の鑑賞。
実は、公開当時観た時は日本の昭和の名作や監督、俳優に全然詳しくなくて、ピンと来ない部分が多かった。
あれからたくさんの邦画の名作を観てきた。
そして、小津映画を好きになり始めた今この映画を見返すと、たくさんの映画好きの思いや敬愛の念が詰まった作品だったんだなぁと胸が熱くなった。

出水宏監督は清水宏、小田監督は小津安二郎、桂園子は原節子がモデルになってるだとか、「燕来軒だ!!」と思わずうれしくなった自分に、映画オタクとしての成長を感じた😂

中学生の頃は正直邦画をバカにしていて専ら洋画ばかり観ていたのだけれど、実は日本の映画、特に小津安二郎、黒澤明、溝口健二、山中貞雄、衣笠貞之助といった監督たちの作品って本当にすばらしい。
『キネマの神様』をきっかけに彼らの作品を観る人が増えてくれたらいいなぁと思う。
もちろん、セリフ回し、設定、モノクロの映像など馴染めない部分は多々あるはずだ。かく言う私もそうだった。
でも、家族のこと、人生の悲哀、人の愛情といった、時代や国を超えても変わらない普遍的なものと真摯に向き合った日本の名作に心打たれる人は、きっと少なくないと思う。

ジュリーの演技がミュージカル調に見えて序盤は違和感を覚えるのだけど、これはこれで悪くないと思えてくる笑
志村けんのも観てみたかったな。
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