朧気sumire

マシニストの朧気sumireのレビュー・感想・評価

マシニスト(2004年製作の映画)
5.0
魚は恐怖で。
チンパンジーは恐怖と孤独で。
人間は恐怖と孤独と記憶で、うつ病になる。

こんな話があるくらい、人間の高い知性の根幹には"記憶"がある。
過去のことを長いあいだ鮮明に覚えていられる。
覚えていられるからこそ良心の呵責が生まれ、持ち続けられる。
記憶は「人間性」という概念において外せない部分だと思う。

そんな人間性への希望を感じさせてくれる前向きな映画がこれ。

たとえ道を踏み外したとしても自分のなかにある良心が最後の砦となり、自分を守ってくれる。
そんなメッセージを感じるので大好きな映画。
なので高校生の頃にはじめて見て以来、ときおり見返しています。

あと演出や伏線のはり方も詩的で惹かれるものがある。こういう暗喩的な表現大好きだー!
朧気sumire

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