MikiMickle

ザ・ゲートのMikiMickleのレビュー・感想・評価

ザ・ゲート(1987年製作の映画)
3.5
両親の3日の留守中。
少年グレンともうすぐ16歳の姉は家の留守番をする事に。
グレンと悪友アルは家の裏庭の穴から謎の石を発見する。宝だ‼と喜ぶ二人だが、その謎の石の横にあったお絵描きボードに謎の文字が浮かび上がる…それをつい読んでしまうが、実はそれは冥界との門を開く呪文だった。
徐々に奇妙な出来事が起こっていく…
体の浮遊、窓にぶつかる無数の蛾(ぎゃ〜‼)、アルは亡くなった母親の幻覚を見、愛犬は謎の死を……
それらは、門が全開する序章に過ぎなかった…

まずはその穴からちびっ子ミニオンズの登場‼(あの黄色いミニオンたちではないです)わちゃわちゃと裸のギョロ目の尖った歯の小悪魔たちが現れます‼悪魔の手下、かなり活躍します‼ キモかわいい

ラストでは遂に冥界から魔王の登場‼この魔王が爆笑ものなんだけど、それは見てのお楽しみ♪

この映画の一番のポイントは視覚効果‼
1988パリ国際ファンタスティック&SF映画祭で最優秀SFX賞をしました。
コマ撮り、合成、特殊効果などを駆使している所に、映画愛をひしひしと感じるのです。
今の技術には程遠いものがあるけれど、その中でいかに面白く、怖がらせるためにスムーズに見せようとしているのが伝わってくるのです。
これは、CGでは感じる事の出来ない感動ものです‼
ゾンビ化した作業員が倒れた瞬間に小さなミニオンたちになるシーンなど、思わず「おおっ‼」と言ってしまいました。
壁の裏側で蠢く生き物、抜ける床、ガタガタと動く壁などのセットも同じく、映画愛‼ 地獄の門が開いた時の空の様子も多分焼いた紙の映像を合成していたりして素朴で心安らぐし、良いなぁ、80年代の特殊効果♪

なんだろ、すごい楽しい
『グーニーズ 』+ 子供版『死霊のはらわた』みたいな感じ♪
地獄の門が開くのを阻止するために必死になる少年の成長と、ちょっと変わった友達アルとの友情と、姉弟愛。 様々な困難を乗り切りながら、深まって行く絆。微笑ましいです♪
スティーヴン・ドーフの初出演作品という事で、可愛らしくも頑張る姿にきゅんっとしたり(笑)

しかし、ただそれだけではなく、カナダ映画という事もあるのか、ただのファンタジーではなく、少し闇があるところも好感が持てます。
両親の完全なる不在の中、子供の恐怖の具現化シーンは、子供向けではあるものの、不気味です。手の平に出来た目、作り話だったはずのゾンビの出現…… 不在というよりも、大人そのものの存在がないような描写…… なかなか見ものです。壁のシーンなどは、同じくカナダのデヴィッド・クローネンバーグ監督の『ヴィテオドローム』を感じさせたり……
楽しい作品でした。
MikiMickle

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