昨年、劇場で強烈な電気が全身を駆け巡った作品。Blu-rayを手に入れてようやく2度目の鑑賞。
大学4年の秋、就職が決まり、単位も取り終えて、あとは卒論を出せばいいだけのモラトリアムの中にいる。卒業までの残りの時間の中で、主人公はその後の人生の大部分を占めるであろう「仕事」と否が応でも向き合うこととなる。
原体験から染み付いた疑問や怒り、不甲斐なさを払拭しようと足掻き、決してそれは晴れることはない。それでもその問題と向き合い続ける。それを認識して彼女はオトナへのステップを踏む。
なんとなく進んでいるようで、用意周到にキャラクターそれぞれの描くべき内容が滲み出ている。
同時に、場面ごとの絵作りがこんなにも上質で完成されたものになっていたかと、何気ないシーンの1つ1つに感動がある。
これから何度も見返すことになるだろう、人生の処方箋。
【YouTubeレビュー動画】
https://youtu.be/jXXYSpcZwq8