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少女☆歌劇 レヴュー・スタァライト 再生産総集編 ロンド・ロンド・ロンドのぴのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ツイッターでもつぶやいたことを少し修正して記録。

は~~ばなながやっぱり好きだ(真矢クロは当たり前に良いとして…)
アニメを見てから時間も経っていたから新鮮な気持ちで楽しかった…
スクリーンで見るの良いですね…。

気になったのは尺の問題もあると思うけど、アニメに比べて「99回目の聖翔祭でのスタァライトの再演」に対するばななのクソデカ感情が若干薄めというか、そこを主軸にしてない?感じ。
ばなながオーディションに対して達観しているというか、少し距離を感じるところがあった。
やっぱ「星々の絆」とか「re:create」好きだし、あそこにばななの再演に賭ける気持ちを感じたけどアニメでのばななの視点より一歩引いて見せてる感じがあった。

【ばななにとっての99回目のスタァライト】
ロロロでは端折られてたけど、そもそも自分と同じだけの熱量で同等に実力のある人たちと作品を作り上げるということを99回目の聖翔祭のスタァライトで初めて経験して、それがあまりにもキラめいていて、かけがえがなさすぎて、楽しすぎて99回目の再演をし続けている、というのがまずあって、

ばななにとって99回目公演のスタァライトは実質0→1の作業に近い。
100回目公演は99回目公演で築いた1を2や10や100にしていく作業。
99回目公演での経験や気付き、情熱、それこそ「キラメキ」を燃料にさらに良いものにしていく作業なので
自分にとってかけがえのない99回目のスタァライトが過去のものとして扱われ、忘れられ、失われる感覚なんだろうな…というのをスクリーンでもキリキリ感じた。
アニメだと2年に上がるときに退学している子がいて、それもばななに影響を与えてる感じがあったけどそのシーンは映画ではカットされてたと思う。

【アタシ再生産と「選ばれなかった過去たち」と「舞台少女の死」とは…】
「アタシ再生産」とは過去の舞台でのキラメキを燃料にさらにキラメク自分になること。
という意味で、華恋ちゃんが最初から言っている「舞台少女は日々進化中」がまさしくそう。
「舞台に立つたびに新しく生まれ変わる」
「どんな舞台も一度きり。その一瞬で燃え尽きるから価値がある」
的なことを華恋ちゃんがアニメでも映画でも説教していたけどそういうことなんだと思う。

と、すると「選ばれなかった過去たちへ」と「舞台少女の死」は、
「ばななの再演のループの中の舞台少女たち」になるんだろうか。
99回目公演をしたものの、その時の情熱やキラメキがそのまま100回目公演につながらず、ばななの再演のループに取り込まれれてきた舞台少女たちのこと?

ばなな自身は図らずとも99回目公演の再演をしながら、前回公演を振り返ってもっときらめく舞台に、という実質一人100回目公演しているようなもの。
(ただしより良い100回目を目指しているのではなく、あくまで目指しているのは99回目を終えた後の高揚感だと思われるのでこれが「アタシ再生産」できているかと言うと少し違う気もする。なんならアニメでは真矢様に本気を出していないことを指摘されているし、本気でばななが「アタシ再生産」をするには本気で主役を取りに行く気概を見せる必要があるのでは、と思う。ばななが本気を出すことで真矢様とか他の舞台少女に与える影響もでかそうなのでさらにキラメキそうだと思うのですが)

ひかりちゃんが来たことで100回目公演につながってループを脱出したので、
ループ脱出ルートにいた99期生はキラメキを「再生産」することができた舞台少女=「選ばれた」
ひかりちゃんが来るまでの再演ループの中の舞台少女=「選ばれなかった」
になるのか?

もうひとつは「舞台に立つたびに新しく生まれ変わる」なら、舞台に立つことができなければ「舞台少女の死」?
オーディションに落選するなど舞台に立つ機会そのものが失われること?とかも考えた。

【ばななは本気で役者になる気があるのか?】
映画最後のばななが「待ってたよひかりちゃん」っていうやる気満々なあれは、
華恋ちゃんとひかりちゃんのスタァライトも良いけど私の演出の方が良くない?みたいな感じで再オーディションをはじめるのか?とも思った。
オーディションをもうやらないとは言っていなかったと思うし、(面白いもの見れるならキリンはノリノリやろ)
ばななが(アニメでもそうだったけど)俳優育成科の純奈ちゃんや華恋ちゃんたちとも一緒にいるシーンもあるんだけど、B組の裏方組と一緒に製作している画がちょいちょい映るんだよね。
華恋ちゃんたちがB組の子といるのはほとんど衣装合わせとか華恋ちゃん自身が望まなくても一緒にいなきゃいけない場合がほとんどなんだけど、ばななは一緒に大道具とかの製作をしてるシーンもあって99回目公演の後の打ち上げでもB組の子が手伝ってもらったことに感謝してる。再演ループの中でより良くしようと思って脚本にも手を加えたとか言っていたし(それって演出や脚本を学ぶB組のやることでは…)、俳優育成科にいながら、かなり舞台創造科の内容にも入れ込んでいる印象がある。「こんなの私のスタァライトじゃない」とかもお前は演出家か~いっていう感じで、役者目線より演出家的な目線になってきているのが気になっていて、役者として本気を出していないのも、ばなな自身が主役をとることよりも、理想とする99回目の「スタァライト」をつくることの方がばななにとっては重要になっているからでは…みたいな気持ち…

ただ、ばななの歌が好きな舞台少女・大場ななのファンである私からすると演出家になってもらっても構わんけど一回くらい本気で主役掴んででっかい華を咲かせてみせてほしいという気持ち…。



とりあえず早く続編が見たい。
ぴ