歩葉戸路素

誰がキャプテン・アレックスを殺したかの歩葉戸路素のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

大傑作の『ウガンダ映画』!!!
アフリカ産ゲテモノアクションが炸裂
現代じゃ考えられないレベルの粗いCGのヘリが町を破壊したり、カンフーバトルしたり、荒唐無稽な銃撃戦したりする
なんでもありのバイオレンスコメディ映画
一年前に鑑賞したが、最近バズったクソチープなガーナ映画のツイートのリプでこの映画の話題が出たので再鑑賞!

『アレックス隊長を誰が殺した?』
というタイトルどおりギャングに殺された軍人アレックスの兄が復讐のため闘うシンプルな物語
だがしかし中身は今までの映画の常識をブチ壊すとんでもない要素がてんこ盛り!
一番脳裏に焼き付くのは…
『破壊的なまでにハイテンションなナレーター』!!!
映画が始まった瞬間からED後まで延々とドラッグやってそうなほどの超ハイテンションで…
物語を解説したり、会話にツッコミ入れたり、よく分からない事言ったり、映画の宣伝したりする…!!!
このナレーターが誰なのか不明だが(恐らく監督だろう)
かつて映画に存在した『活弁士』の役割りをしている!
活弁士とは無声映画時代に活躍した映像を解説する実況者のこと
まさか活弁が今の時代復活するなんて信じられない…
というかよく聞くと活弁でもなかったりする(笑)
ギャングが現れたら『コンバット!!コンバット!!』と一人で熱狂したり
悲劇の場面だと『オゥ ベリーサーッドwww』と笑いながらおちょくったり
何も無い場面だと『ディス イズ グレイト ムービー!!』と自分の映画を自賛したり(えぇ…)
常にハイテンションでテキトーなこと言ってるのが最高に笑えて面白い!
まるでゲーム実況者のような感覚
しかしちゃんと英語で、しかも中学生レベルの簡単な言葉なのでめちゃくちゃ分かりやすく
日本語字幕なくても理解できるのが素晴らしかった!
多分この実況要素なかったらここまで欧米で人気爆発しなかったと思う

CGはプレステよりしょぼくて逆に衝撃的!
この洗練されてない特撮は唯一無二で最高だった!
ちなみに監督は世界中にファンが増えて、クラファンでとんでもない製作費を手に入れたらしく実物のヘリを買うとか言ってたみたいで少し不安である
(このチープさは残してほしい)

あとウガンダでもブルースリーが人気らしく
『ブルースユー』というさすらいのカンフー使いが現れる!笑
動きはかなりキレがあり本家リスペクト!
エンディング後には『プラン9フロムウガンダ』というエドウッドネタもあったので恐らく安いCGは意図的なものと思う
次作でもハリボテCG頼みます!!
歩葉戸路素

歩葉戸路素