NAO

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46のNAOのレビュー・感想・評価

4.6
2020.09.10 on theater
(TOHOシネマズ立飛)
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終始 さぶいぼとキリキリ胃の共存
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観賞後に残るものは、劇中曲の良さと落ちていく平手友梨奈。これだけ映画を観てきて、感動のさぶいぼと胃の痛みが終始共存する作品は過去にはなかったと思う。(個人的一番のさぶいぼシーンは当然小池のセゾン、泣くかと思った。。)
未公開のライブ映像も多く、究極の音楽ドキュメンタリーに相応しい内容だった。

ただ、もの足りない部分も多数。
エンタメとして、欅凋落の裏には純真だった平手が曲に没入し孤立し壊れて行く姿を縦軸として入れたいのは何となく分かるものの(全編通し圧倒的説明不足)、序盤以降平手自身の心情がほとんど語られていない為、本当に曲に没入した結果なのかただ単にわがままだったのか、それが分からないまま。メンバーの平手に対する印象も統一されておらず、また明言を避けるメンバーもいて実は後者だったんじゃないのと思わせる必要のないミスリードを入れてる編集も不要だったと思う。(それに対し、小池と石森は口を噤む事なく自分の意見を率直に答えていて凄く印象がよかった)

また、凋落原因を平手に全てを擦り付けているが、大きな舵取りをしている事務所(特に今野さん)、御上である秋元先生、第三者代表でNHK石原さん、響の月川監督などのインタビューもあると、より平手の負担が明確になり作品の縦軸が分かりやすくなったように思う。

一度辞めたいと思ったら、同じ情熱では臨めない。2017年年末、それを引き留めたメンバーも事務所と同罪だし、引き留めた癖に単なるわがままと感じているメンバーも居て残念で仕方がない。
(引き留めた後(癖に先)に辞めた今泉、米さん、ねるにはどんな感情だったのか、平手の心情も知りたい。。)
デビュー当時から、個々のビジュアル、実力、ポテンシャルが圧倒的なアイドルはこれまで居なかった。今でなく、2018年にセンターをスイッチできていたら、どれほど強いアイドルグループになれていたか。。

なんにせよ、平手には感謝しかない。
離れたいと思った時から、無理をして欅を引っ張ってくれてありがとう。

3年遅れて生まれ変わる欅がどうなるかは分からない、ただ個々のポテンシャルが高い分、次の平手が生まれる兆候は多分にある。茨の道を超え不死鳥の如く蘇る姿を応援し続けたいと思う。

追記 :
幻の9th聴けば聴くほどいい曲、これがただのアルバム曲なのは勿体ない。CM同様理佐にセンターやって欲しかった。(もしかするとラストライブで...)
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