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日本侠客伝 関東篇のtakeachanceのレビュー・感想・評価

日本侠客伝 関東篇(1965年製作の映画)
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今年の初映画は『日本侠客伝 関東篇(1965年)』
『サカナとヤクザ / 鈴木智彦』(小学館) を読み終えたら、
無性に当時の築地を見たくなった。

何故こんなにも当時ヤクザが
幅を利かせていたのか疑問だったが
震災後の翌年という事情で
警察力も弱まっていたんだろうと想像する。
地域のトラブル解決に
ヤクザは欠かせない存在だったのだろう。

おそらく映画に登場するヤクザのモデルであろう尾津組は
一時は7万人を傘下に収めたと言われている。
現在日本最大と言われる指定暴力団の山口組でさえ
組員は14000人に過ぎないので、
それだけでも尾津組がいかに勢力を伸ばしていたかがわかる。

鶴田浩二が「佃のかっちゃん」と呼ばれているのにも唸った。
1590年(天正18年)に徳川家康公の江戸入府とともに
移住してきた日本橋魚市場の開祖・森孫右衛門ら
摂津国佃村・大和田村(現在の大阪府西成区あたり)の
漁師たちが時と同じくして移住した歴史がある。
だから「佃」という名前を聞いただけで、
彼らの一族は長年地元に住んでいるんだなとわかる。
時代背景などがしっかりと
脚本に組み込まれていて素晴らしい。
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