かなりよかった。
ある日突然家族が事件関係者になってしまい、事件の真相が分かる前と後の家族の心情を追うだけのシンプルな構成で、そのシンプルさとは裏腹にいろんなことを考えさせられる映画だった。
展開が進むにつれて不安や焦燥感が増して、少しずつ内臓が重くなってくるような息苦しさを感じた。
例え加害者であっても生きてほしいと願う母親と、自分の息子を信じたい父親、どちらも人間として自然な感情だと思った。全員の感情が丁寧に描写されて説得力をもっていた。
息子が、兄が、被害者でも加害者でも絶望なのに望みという題を与えるのは残酷に思える。