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サイコ・ゴアマンのmgcのレビュー・感想・評価

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)
3.8
コロナ禍の中、一種の祭り状態になったサイコ・ゴアマン。

ホラー映画、ドラマの演出・監督を務めるカナダ出身のコスタンスキ監督が描いたのは日本の特撮愛に溢れた痛快な超低予算グロテスクハートフルコメディ。

この愛は当然日本のマニアックなオタクの元にも届くことになり公開が決定。高橋ヨシキ氏、東映の白倉Pなど著名人からも絶賛され静かに注目を集める。

パンフレットにとどまらずTシャツや缶バッチなどの展開、日本国内だけでサントラ発売、オリジナルフード、ドリンクの販売、段ボール製の劇中スーツの展示...

A級映画並みの広告予算の掛け方。
本作のヒロイン?である脳みそ君がSNSで熱烈な宣伝をし、公開前ながらもその名を広げていった。
アメイジング商店街にて配給の方とお話しした際も、コレで当たってくれなきゃ困るという必死さを感じた。

いざシネマートに足を運び鑑賞。
汗だくのB級映画好きが狭い劇場内にひしめく。
ナンセンスなギャグで聞こえて来る笑い声...上映が終わるとグッズを求めに行列ができた。物好き達の心に確かに響いた。

サイコゴアマンは見事成し遂げたのだ。
このご時世に、小さな祭りをありがとう。
低予算映画界に歴史に名を残したこの作品をリアルタイムで観たことは十年後、二十年後に確実に語り草になるだろう。
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