ローズまりぃ

人狼ゲーム デスゲームの運営人のローズまりぃのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

155本目。
長かったぁ…これで取り敢えず人狼ゲームシリーズは書き終えたぁあ…


とある場所に到着した車から意識の無いまま降ろされた9名の若い男女。彼らは謎の組織が運営する”人狼ゲーム”の参加者で仮面を付けたゲーム運営の者が彼らプレイヤーを会場に運ぶ。運営者はゲーム上の役職を示すカードを用意し警告を与える微弱なものから死に至る強力な電撃を流す首輪を各プレイヤーに取り付けた。しかしあるプレイヤーの顔を見て動揺の色を隠せない男政宗。準備が完了すると運営側のリーダー鬼頭は今回のプレイヤーの役職名と運営側の各スタッフがどのプレイヤーを監視対象にするかを告げた。
“人狼”(夜の間に人狼以外のプレイヤーの中から1人を指定し襲撃殺害する)は佐竹澪と一ノ瀬悠輝。“予言者”(夜の間にプレイヤーの中から1人を指定しその人物が人狼か調べることができる)は天野すみれ。“霊媒師”(昼の投票で処刑されたプレイヤーが人狼か否かを夜の間に知ることができる)は早坂亜由武。“用心棒”(夜の間にプレイヤーの中から1人を指定しその人物を人狼の襲撃から守ることができる。自らを守ることはできない)は夏目柚月。この柚月こそ運営側の政宗を動揺させた人物だった。残る橋爪颯真、秦小春、末吉萌々香、滝快斗は能力を持たない役職”村人”。プレイヤーたちは昼間投票で怪しい人物を1名選び処刑。その夜”人狼”はプレイヤー1人を襲い殺害(”用心棒”が守った人物であれば”人狼”の襲撃は阻止される)。翌日生き残ったプレイヤーは予言者や霊媒師の情報で処刑する人物を選ぶ。ただし役職を偽り嘘の情報を流す人物がいるかもしれない。村人側(人狼以外のメンバー)が全ての”人狼”を処刑すれば村人側の勝利村人側が”人狼”の人数以下となれば人狼側の勝利。しかしこのデスゲームでは実際にプレイヤーは殺害されそして生き残った勝者側に賞金1億円が与えられる。こうしてゲームは開始された。
プレイヤーには噂されていた闇の”人狼ゲーム”が実在したと驚く者もいた。プレイヤーには招待された者拉致されて来た者望んで探し求めて参加した者がいる。逃げる術がないと悟り誰を処刑するか相談し始めるプレイヤーたち。自己紹介する彼らを鬼頭と政宗、琥太郎と姫奈、くるみの5名の運営者が監視していた。監視室を出た政宗は琥太郎にプレイヤーの柚月は知っている人物で助けられないかと相談する。そんな事をすれば管理者に殺されるだけだと答える琥太郎。柚月はかつて政宗が家庭教師をした娘で彼女を”人狼ゲーム”に誘ったのは政宗。その結果殺人ゲームの管理者に目を付けられたのかと彼は動揺していた。プレイヤーの澪とすみれが自分こそ”予言者”だと主張する。霊媒師を名乗る者はおらず人狼側と村人側の心理戦が開始される。拉致されて来た者は処刑から除外すべきだそれはゲームとは関係ないしその告白も怪しい、反応が怪しかった者は誰かなどなど様々な意見が出て相談は紛糾するがついに投票の時間を迎えた。
時間を迎え皆は処刑する人間を指す。最も多く票を集めたのは橋爪。自分が処刑されたら村人は負けるそう叫びながら首輪に流された電流で処刑される橋爪。柚月が選ばれなかったと安堵する政宗。それを仲間から指摘され何とか誤魔化す。何とか柚月を助けたいと琥太郎に訴える政宗。殺人ゲームの運営に嫌気がさしていた彼は顔見知りの柚月を救うことに目的を見出し自分が犠牲になっても構わないと考えていた。その態度を偽善と指摘する琥太郎だが自分を巻き込まないなら黙認すると約束する。せめて柚月に全プレイヤーの役職名を知らせようと考えた政宗。最初の夜”人狼”は早坂を選び殺害する。監視していた姫奈とくるみは”人狼”の澪が襲撃する候補を挙げて一ノ瀬が早坂を選んだと説明する。早期に”霊媒師”の早坂を失い村人側は不利になった。琥太郎と2人で監視している間に柚月にメモを渡すと告げた政宗。協力を決断した琥太郎に政宗は報酬を約束。琥太郎は役職名のメモを渡すだけでなく柚月は殺された”霊媒師”を自称すべきだと提案する。プレイヤーの役職名を知れば”霊媒師”の役割を果たせる柚月。さらに”霊媒師”を名乗れば”人狼”は彼女は”用心棒”に護衛されていると考え襲撃を諦めるはず。その提案もメモに記した政宗。皆が寝静まると琥太郎の協力を得て柚月の部屋の窓にメモを貼り付けた政宗。
翌朝、柚月はメモに気付き密かに手に入れることに成功した。刺殺された早坂の遺体を見てプレイヤーたちは動揺する。しかしその中にルールとはいえ彼を殺害した”人狼”が潜んでいる。ここで”予言者”が昨晩調べた人物の結果を発表。人狼でありながら予言者と称した澪はもう1人の人狼一ノ瀬を人狼ではないと発表する。本当の予言者すみれも人狼を見つけていない。生存者たちの相談が始まるとメモに従い霊媒師と名乗った柚月。他に霊媒師と称する者は現れない。昨日処刑された橋爪は人狼では無かった残る7人の内2人が人狼だと語る柚月。運営側の鬼頭と姫奈とくるみも柚月は的確に振る舞ったと評す。これで彼女が今回処刑される可能性は減った。今日の話し合いも熱気を帯び残るは7人今日1人を処刑し夜1人が殺されれば明日は5人。明日の投票で1人を処刑しそれでも人狼が1人でも残っていれば夜1人が殺され残り3人。投票できるのは最大でも明後日を含めた3回。その中で2人の人狼を処刑せねばならない。3回の投票で失敗できるのは1回だけ。自称予言者は2人、1人は本物で1人は人狼。
予言者を残せば人狼を暴く可能性は高まるが少ない機会で人狼を倒すには自称予言者を処刑するしかない。今回予言者を処刑するなら澪に投票すると宣言する柚月。しかしその言葉をきっかけに話し合いは紛糾する。
投票の時間を迎え選ばれたのは予言者のすみれだが彼女は逃げ出す。すみれは首輪を壊しており鬼頭たちはすみれを追い他のプレイヤーには弱い電撃を加え意識を失わせる。捕らえたすみれに激しい暴行を加えスタンガンで気絶させた鬼頭。そして彼女に新しい首輪を付けルール通りに処刑する。その夜本来の役職は用心棒である柚月は護衛の対象に小春を選ぶ。人狼の一ノ瀬は柚月を襲撃しようと言う。しかしもう1人の人狼である澪は柚月が皆に人狼だと疑われるよう他の人物の襲撃を提案した。その夜萌々香を殺害する人狼。彼女の悲鳴を柚月は耳にし残るプレイヤーは5人その内の2人が人狼。監視室でくるみと2人となった政宗。この「人狼ゲーム」は元々は政宗と友人の琥太郎が始めたものだった。最初はネットを通じた賭け事であっても処刑の無い普通のゲームだった。しかし鬼頭が所属する会社に買収され運営を任されている内に殺人ゲームに変貌する。くるみも本部の実態は知らずくるみは報酬よりも新たな刺激を求めゲームの運営に参加していた。
翌日開かれた生存者の話し合いで霊媒師として昨日処刑されたすみれは人狼ではなかった本物の予言者だったと告げる柚月。ゆえに澪は偽予言者つまり人狼だと訴えた。しかし澪は自分が本物の予言者ですみれが人狼。よって柚月の能力は偽りで偽霊媒師の柚月こそ人狼だと主張。柚月が偽霊媒師なら本物の霊媒師は初日の夜に殺され弁明の機会がなかった早坂と思われる。初日に都合よく人狼に霊媒師が殺されたのは不自然だが偶然だろう。プレイヤーの話し合いはこの方向で進み柚月は人狼は澪と一ノ瀬と名指し自分が先に霊媒師と名乗った結果一ノ瀬は偽霊媒師と主張する機会を失ったと主張した。しかし皆を説得する力はない。このままでは柚月が処刑されると考えた政宗に残された方法は霊媒師との宣言を撤回し本当は用心棒だと告白するしかないと告げる琥太郎。この判断が正解とは限らないがこの結論に彼女自身で気付くしか方法はないと彼は言葉を続ける。そこで隙を見てモニターにメッセージを流し微弱な電撃を与えて注意を引きメッセージを柚月に気付かせた政宗。柚月は皆の前で自分は霊媒師ではなく用心棒だと正体を明かす。投票を前にプレイヤーの話し合いは紛糾した。今回澪を処刑すれば残る人狼の一ノ瀬が今夜邪魔な柚月を殺害する。すると残された村人は翌日一ノ瀬を人狼と判断し処刑すれば勝てる。それを避けるには人狼の一ノ瀬は柚月以外の村人を襲うしかない。しかし用心棒の私は村人を守ることが出来る。この柚月の主張を澪は攻撃するが一ノ瀬は自分は人狼ではないと言い柚月の意見に乗った。一ノ瀬の裏切りに動揺する澪。その態度に政宗も驚くが賞金1億円を独り占めにする目的であえてリスクを犯した行動に思われる。
澪が処刑され今夜の柚月の護衛が成功しない場合明日は柚月が偽用心棒つまり人狼として処刑されその結果1人勝ちとなる一ノ瀬。今夜護衛対象となる村人は小春と滝の2人。護衛の成否は確立50%。それに一ノ瀬は賭けたのか澪は投票の結果処刑された。一ノ瀬は自身満々の態度で夜を迎え用心棒の柚月は小春の護衛を宣言する。それを見た政宗はあることに気付く。初日の夜都合よく霊媒師早坂の殺害を選んだ一ノ瀬。彼には柚月が護衛に選ばなかった相手を襲撃する自信がある。彼は柚月と同じ様に協力者から情報を入手しているのではないか。監視室から姿を消したくるみの後を追う政宗。彼女の手には持ち込み禁止のスマホがある。それを指摘した政宗は彼女に刺されくるみは管理者に政宗に襲われたと説明し言い逃れるつもりだった。殺人ゲームに刺激を求め今や管理者を出し抜くことを目的として知り合った一ノ瀬と共謀していたくるみ。彼女が政宗に止めを刺そうと迫った時背後から姫奈が襲い殺害した。くるみのスマホを奪った姫奈は一ノ瀬にメールを送る。メッセージに従い小春の部屋を襲う人狼の一ノ瀬。しかし部屋の扉は開かない。襲撃に失敗し人狼ゲームの敗北と自らの死を悟った一ノ瀬。彼は首輪を外し逃げようと試みるがルール違反を犯したとして彼は殺害される。
こうして全ての”人狼”が姿を消し村人側の小春と滝、政宗が守ろうとした柚月の3名が生き残り勝者となった。事態の呑み込めない政宗に小春は妹だと打ち明ける姫奈。鬼頭ら他の運営者もプレイヤーとの関わりや思惑があったのではと気付いた政宗。負傷した政宗は殺人ゲームと化した人狼ゲームの闇はプレイヤーのみならず運営者側をも覆っていたと思い知らされる
ローズまりぃ

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