まる

7番房の奇跡のまるのレビュー・感想・評価

7番房の奇跡(2019年製作の映画)
5.0
人のために生きる美しさ。
人のために散る美しさ。

泣かなかったシーンはあったかと思うくらい、悔し涙もほっこり涙も全部流しました。最近観た映画で一番、感情を揺さぶられた。

映画だから、綺麗にまとまっていることはひとまず置いておく。

幼い頃から障がいのある方とも関わる機会が多かった。メモのように純粋無垢であって、だからこそ奇異の目で見られてしまうことが多く、人の心は難しい、永遠の課題なんだと思ってきた。

悪いお父さんや、その娘、初対面の7番房のみんなも、やっぱり障がいについて強い偏見や拒否があった。
7番房のみんなや所長たちは、メモやオヴァの清らかな部分に心洗われるわけだが、その時思った。障がいがあるって、本当に障壁だなと。良い人であったとしても、その障がいの部分が目立ってしまって、普通に会話する機会すら持てないのだから。無慈悲な心で踏み躙られるのだから。

突飛な言動に驚いたり不快感を抱いてしまったら、それは致し方ない。でも、それが彼らを虐げる理由にはならない。どうしても関わりたくないのも人の感情だから仕方ない。だったら、鼻で笑って見てるんじゃなくて、そっと距離を取ればいいのに。
人の心が人の心を無闇に傷つけることが1つでも減れば良いなと思う。

🍎

オヴァもおばあちゃんも、強くて綺麗な人。
折に触れて、道徳を学ぶ気持ちでまた見返したい。
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