笹ちよ

カポネの笹ちよのレビュー・感想・評価

カポネ(2020年製作の映画)
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あぶねー!アンタッチャブル観てから行って良かった!デニーロのクソ野郎っぷりを知ってこその深みがある映画ってもんだ。

評価は難しい。刑務所から出て10年老後のカポネの生活に迫った内容なので渋めの仕上がり。1ヶ所びびる展開ある位。

梅毒の後遺症?病気の描写がえぐい!幻覚見てるシーンがとても長い。生活は裕福なものの有り金が底を尽きかけてどんどん身動きが取れなくなっていく。邸宅内の高価な物を売ろうとするんですがその絵画や石像への思い入れと幻覚が混同する。個人的でディープな世界へ観客を入り込ませる。

精神世界の鬱憤がテーマにある気がして私は自分自身を振り返ることができた。冒頭サンクスギビングの成り立ちについて孫に方便たれて多少白けるみたいなシーンがあるんですが結構リンクする部分があるので重要な気がします。人はいつでもルーツを持ちたがる。

トムハーディーの役作りがコワカワイイと耳にして観てみましたが本当にそんな感じでした。ジョジョの億泰の父さんみたいな存在と言えばいいのか?醜いけど反応はピュアだし見い出してあげよってなる感じ。絶妙な塩梅。

奥さんはグリーンブックのドライバーの奥さんだった!一時代前のレトロなルックスが似合う。ふつくしい。

この映画不思議だなぁ。ラストカットの帰着も温かいし余韻もあっていい。老後のカポネを自身にインストールしとくと迷走・錯乱した精神をどう癒やすべきかその答えに近づけるんじゃないかなぁ。なんて思ったりした。期間を空けてまた観たいですね。

メモ
マットディロンの存在(誰からの電話?)
子供達とのじゃれ合いカポネ有無の2シーン
諜報員は幻覚じゃない?
史実に置いて隠し金の意味合いと重要性
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