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タゴール・ソングスのTassuのレビュー・感想・評価

タゴール・ソングス(2019年製作の映画)
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タゴール・ソングと共に人生を歩む人々の姿に、様々なことを思い浮かべながら鑑賞。

関連書籍「タゴール・ソングス」は内容も良く、実質パンフレット的な役割を果たしている。手軽に読める内容と量であるから(映画を未見の方含め)おすすめしたい。
また書籍内のタゴール・ソングの翻訳も良く(その部分だけでも読む価値はある)、その詩をどのような人々がどのような場面で歌うのかというところも、流れ等の詳細が記されており面白い。
そして装丁は、監督が初めて出会ったタゴール・ソングであるという『花から花へ』という詩の存在を感じさせると共に、「人から人へ」と年齢も性別も、さらには時代や国をも軽やかに飛び越え脈々と受け継がれながら人々の心の中に花を咲かせてゆく、タゴール・ソングの美しい継承を想起させて素敵である(蕾が多めに描かれているのも良い)。
※花の咲き始めた春に、本作やその関連書籍と出会えたことは嬉しかったし、とても良い思い出となった。
ちなみに花は、土があり、空(太陽の光)があり、雨が降り、場合によっては虫が居なければ咲くことは出来ない。タゴールの詩には、一輪の花から世界を想像させる力が宿っているように思う。

2020/05/17
『タゴール・ソングス』佐々木美佳 監督 ティーチイン↓
https://www.youtube.com/watch?v=pLI6HkUI8As

最後に
映画、書籍の両方とも楽しく、また且つ学びとなりました。
監督や制作に関わった方々の新作を、心待ちにしております。
※あと当初発案されていたという「タゴールの詩歌集」も、いつか出版されることを密かに期待!
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