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TITANE/チタンのあのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
4.5
殺人で追われる対物性愛の女性シリアルキラーは行方不明者になりすまし身を潜めようとするが、その身元を引き取った消防隊隊長と奇妙な関係を築いていく。
妊娠や老いていく男性性など、コントロールできない身体変容をテーマにしたグロ痛いホラー描写は良い意味で本当に最悪。目を塞ぎたくなるような映像でどこに着地するかわからない不穏な物語を展開していくが、性別や性的嗜好、家族関係などあらゆる常識を吹っ飛ばした先で愛そのものを語るような終盤に美しいと思わされてしまう不思議。ラストシーンが妙に神秘的で泣きそうになったけどその感情はうまく言葉にできない。
とんでもないエネルギーに溢れた作品。安易に勧められないけどとにかく観てほしい、観た後の疲労感の心地よさ
あ