現代の任侠映画。
昔から任侠映画は義理と人情縦社会、そして、惚れた女には不器用ながら全力で向き合う。ここが1番好きなところ。ストーリーはそんなに突拍子ない感じではなく、王道かなあ。
綾野剛演じる山本賢治の若い頃の血気盛んな尖った演技がめちゃくちゃ良かった。
そして、真っ当に女性と付き合って来なかったがために、尾野真千子演じる由香への愛もとても痛々しい。不器用すぎる。
(実際はこんな対応されたらマジでキレそうだし、二度と顔も見たくないと思うけど綾野剛効果でだいぶマシに見えている)
綾野剛はただいるだけで語りかけてくる感じがある。あとタバコの煙が死ぬほど似合う、タバコに愛された男。
賢治を慕っている2人に対する兄貴としての対応や思いなど、全てが不器用ですがとても大切に思っているのが伝わり、涙腺に来る。
そして、舘ひろしさん。
年々渋く、かっこよくなっている……。
頑張ったら頑張った事を認めてくれる、やりたいことをやらせてくれる、罪を憎んで人を憎まず、いつも見守ってくれる大人。
題材はヤクザですが、こんな大人が上司が近くにいたらいいなと思うし自分もこんな生き方がしたいなと思わせられる。
そして、実際こんな綺麗なヤクザをやってる人達っているのかな。
Millennium paradeのエンディングも良かった。かなりしんどかったけど、もう一度見たいなと思う作品だった。