みおこし

殻を破るのみおこしのレビュー・感想・評価

殻を破る(2020年製作の映画)
4.0
ディズニー映画史上、ほぼ初めてといっても過言ではない、同性愛カップルを主人公にした作品。

愛犬と一緒に暮らしている男性グレッグ。彼は、恋人のマニュエルの存在を両親に打ち明けられないでいたが、突然家族が家にやってきたことから、秘密を打ち明けるべきか否かで葛藤する…。

原題の"out"とは、つまりカミングアウトの意味も込められているのですね。たった数分の作品なのに、思わず涙が出るほど感動しました…!改めてディズニー・アニメーションの力って本当にすごい。限られたセリフの中に、グレッグの張り裂けそうな思いが込められていたし、そんな彼を包み込む優しいマニュエル、家族、そして犬のあの暖かな眼差し…。思い出しただけで目頭が熱くなるほどに、愛がこもった素敵な短編でした。
ピクサーの短編アニメーションはどれも素晴らしいけれど、個人的に歴代一番かな。
作品全体の色使いも鮮やかで目の保養になりました。

色々と論争も巻き起こっているようですが、私は本作が悪影響を子供たちに及ぼすとは思わなかったな…。むしろ誰が観ても心に残るメッセージのある作品だなと感じました。
みおこし

みおこし