sonozy

私のベレットのsonozyのレビュー・感想・評価

私のベレット(1964年製作の映画)
3.0
大島渚の脚本・監督による、1964年のいすゞ「ベレット」のPR用映画という異色作。脚本監修に小津安二郎の名も。
60分とありますが、実際は合計27分の3話のオムニバスです。(各話7〜9分前後)

1話:赤いベレットで田舎から東京の海沿いの宿へ向かうカップル。男は飲みかけの瓶コーラを窓から投げ捨てるテキトー野郎。
東京も泊まりも初めてのうぶな彼女にタバコを吸わせむせるのを見て笑う男。彼女が吸い殻を車の中に捨てたのを機に、険悪になり・・・

2話:芸能プロダクションに所属する売れない役者は、美しい女社長に惚れている。彼女にいい車に乗りなさいと言われ、無理して白いベレットを買う。
ある夜、社長車が故障し、彼の車で次の仕事場まで送ることに。疲れて助手席で寝てしまった女社長の寝顔に見惚れ、しばし車を停める・・・

3話:会社で部下と不倫をしている男は、関係を精算するため、ベレット(ペールグリーン)を買い、妻と二人箱根の会社の保養所へ向かう。そこに不倫相手の女性が登場。男と窓越しに話をし、追い返されると、ベレットを奪って逃げてしまう。夫婦はタクシーで彼女を追う・・・

いずれも時代を感じる台詞回しやファッション、ジャジーな音楽が今見るとなんとも可笑しい。
今ならYouTubeなどで公開するWebムービー的な作品ですが、当時は映画館で上映されたのか、TVで放送されたのか、不明のようです。
sonozy

sonozy