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ホテルニュームーンのhardeightのレビュー・感想・評価

ホテルニュームーン(2019年製作の映画)
4.5
 数多くの扉が画面の至るところに配置され、アクセントとして稼働しており、ドアを挟んで繰り広げられる母子や恋人間の攻防がその関係性を浮き彫りにすると共に、診察室や研究室の半開きのドアが不安を掻き立て、タンスや小箱の扉が物語の行方を左右していく。
 歩いていくヌシン(母)を追いかける淀みないキャメラワークによって画面は校舎から山そしてテヘランの街並へと彼女の心理を映し出すように広がっていき、冴え渡るきめ細かい演出はじゃれあう恋人たちを窓から差し込む夕陽が壁に映す影として生き生きとキャッチする!
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