似太郎

殺人捜査線の似太郎のレビュー・感想・評価

殺人捜査線(1958年製作の映画)
4.3
どんなに凄い傑作かと期待して観たのだが正直、そこ迄では無かったかな。オチが予想の範囲内。

しかし本作でもドン・シーゲルの怪物的技量は否応なく発揮されており、グイグイ見入ってしまう吸引力がある。B級に留まらせておくには勿体ないバイオレンス・アクション。

脚本は『夜の大捜査線』などを手掛けた名シナリオライター、スターリング・シリファント。彼の構成力がドン・シーゲルの型破りな演出によって「解体」されてしまったためか、あまりストーリーが軌道に乗らないのが残念である。展開がチグハグというか。

それでもスピーディーでダイナミックなアクションの連べ打ちは、やはり凄いの一言。正しく編集の鬼。やってる事がほぼ『ダーティ・ハリー』と同工異曲な秀作。
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