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友達やめた。のtmurataのレビュー・感想・評価

友達やめた。(2020年製作の映画)
3.9
面白かった。聴覚障害のある監督と、会話するより手話の方が楽といつアスペルガーの疑いのある友人とのコミュニケーションを模索していくドキュメンタリー。
俺は最終的に人は分かり合えないと思っているけど、分かり合おうする努力は必要だと思う。そのお互いが受け入れられる/受け入れられない部分の落とし所を見つけることによって、社会は構築されていくから。
観ていていくつか気になった点を。
最初の頃、監督が「マイノリティだから分かり合える」というのは思い上がりだと思う。マイノリティの中にも色んな人がいるので一緒くたにはならないし、マイノリティの中のマジョリティみたいな捩れを感じる。
あと、発達障害は分かりづらいので難しい。昔、同居してた元妻の母親が元々あまり性格が合わなかったんだけど、途中からは実はボケてたのじゃないかと後から思えて後悔したりしている。それと似てると思う。
また、まあちゃんが「排除する」という言葉を使ってるが、その言動は彼女が他人を排除しているように見える。マイノリティとマジョリティという明確な線引きをしているが、普通と障害の区分がはっきり線引きされておらず、同じ地平にある曖昧なものだということを認識しているはずなのに。
とか色々書いているが、泥臭い、根気がいるコミュニケーションを模索しているところは、二人とも本当に尊敬する。これからも友達でありますように。
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