雪中梅

王将の雪中梅のレビュー・感想・評価

王将(1948年製作の映画)
4.8
『雄呂血』『素浪人罷り通る』の次に見たバンツマなので衝撃。天才っているもんだ。
連勝していく三吉を、つぎつぎ置かれる対戦相手の札で表す。草履がもう売れなくなったことを、直前の楽しげな会話と対比してうなだれる夫婦&何も知らない娘の歌声で表現。うますぎる。語らないから美しい。
しかも、「語らない」からこその裏切りもある。
迫り来る汽車と鬼気迫った妻のクロースアップ→あわてて知らせに来る友人→「何!?!?!?」と爆焦りで全力疾走で帰る三吉(ここのローアングルや人混みを掻き分ける疾走カメラワーク凄すぎる!!カメラが語るとはこういうこと!!!)→沈黙する隣人たち。
そんな...と思っていたら、無事妻も娘も帰ってくる。いや騙された!上手い!上手い!

ラストはボロ泣きした。
雪中梅

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