このレビューはネタバレを含みます
ドキュメンタリー風のストーリー。
とある殺人事件に興味を持った男が、ホームビデオを回しながら事件について独自に調査していく。
道ゆく人にインタビューしてみたり、壁の落書きにヒントを求めたり。
次第にのめりこみ、執着する主人公。彼女からも呆れられ、明らかにオカシイ。浮浪者の発言、壁のチラシ、あらゆることが事件に紐づいた事象なのではないかと疑心暗鬼になり、自分だけ真実に気づいてしまってる妄想が止まらない。
ふつうの男が、だんだんと狂気じみていく。
殺人事件そのものの奇怪さよりも、そこに取り憑かれ思い込み、没入してしまう人間の狂気と脆さがテーマなのかもしれない。
クレジット等も一部不明。
凝った編集もなくホームビデオをそのまま見せているような表現が、多くの人を「これマジもんでは…?」と疑心暗鬼にさせる。
これも、作り手の計算なのではないか。
主人公のように調べ始め、のめり込んでいく。鑑賞した者を巻き込む実験的な構造を持つ映画といえるのかも。
構造は面白いけど、内容自体は…まぁ、はい笑