matsushi

もう終わりにしよう。のmatsushiのレビュー・感想・評価

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)
3.9
難解なパズルのようにら観る人を悩ませる超絶技巧のアート映画。

これは誰がどう見ても難しいと思う。笑
ただ、ストーリー自体はしっかりと軸があるし、ヒントもそこら中に散りばめられていて、テーマもしっかりあります。個人的には難解映画の一つ「2001年宇宙の旅」よりは、全然ストーリーが成り立っているし、優しめだと思います。
でもやっぱり、分かりやすさは0%なので、受動的に見て、観賞後に自分の考えを持たないと、終わったらなんの価値もないものになると思います。映画に求めるものは各々違うからそれはそれでいいですが、個人的にそれでは確実にもったいないと思います。それだけ価値があって、奥深い作品であるように感じました。

自分の考え+監督のインタビューも踏まえて、本作を簡単に一言でわかりやすく説明すると
「妄想で出来たマトリョーシカ作品」です。最近で言うと「カメラを止めるな」のような入れ子構造的な作品で、それの一人の男の妄想バージョン。詳しい個人的考察とわかりやすい話の内容はコメント欄に書こうと思います。
まずあらすじが完全にミスリードなので自分も見終わった後はもう頭抱えるほど考えました笑
でも枠が掴めたら、「なるほど〜!!」ってなります笑

にしても、トニ・コレットの演技半端ないな。やばい人間演じさせたら世界一でしょ。めっちゃ笑った。最高でした。

観客に不親切すぎる内容ではあるけれど、この複雑怪奇なストーリーを綺麗に映像化して、監督独自の味を出すのはやはり素晴らしい手腕です。色彩、衣装、構図も個人的には好みでした。
ですが、本作を100%理解するには、知識が足りなすぎました…修行します…


コメント欄にネタバレを含む、ストーリーと本作のテーマの個人的考察をのせておきます。
一見悲しい作品ですが、自分はある意味で救いのある作品のように思いました。
めっちゃ長いですが、よかったら一読ください。笑
matsushi

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