久しぶりにつらい映画だった(正直に言うとつまらなくて)。
ずーーーっと終始予想できる範囲の中でしか内容は展開しないし、テンポも悪い。主人公の葛藤に比べてひたすら現実の結果はとてつもなく圧倒的に平凡すぎる。見せ場と意味を求める洋画好きなら耐えられないレベル。邦画好きならまあまあ良くできてるよねって感じ。
お一人様の闇をポップに描くのが主軸だと思うのだがそれが出来てない。
いや、出来ているようなのだが監督が狂気に振り切っていないので中途半端な映画になってしまった。
俺は途中からのん主演のバードマンだと思って見てたけどこれだったらバードマンの方が何倍もおもしろいよなあって……。
長期間の孤独による社会的に引きこもっている人間が精神をズタズタに引き裂き、血を流しながら人と触れあうのだから、主人公か、もしくは回りの人間がもっと狂ってもらわなければ困る。
原作は未読だが原作をなぞっただけなら映画にする必要はない。映画としてはとても不誠実。
ひたすらのんがかわいいので点数は甘めだが……。
