きりか

僕と頭の中の落書きたちのきりかのレビュー・感想・評価

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)
5.0
統合失調症を患い、その発作が原因で事故を起こして学校にいられなくなった高校生。料理学校への入学に必要な卒業証書を手に入れるため、厳しい条件で新しい学校へ転入する。転校先では病気を隠し、理想の自分として振る舞おうとするが…な話。

シーンの描きかたひとつひとつが丁寧で繊細で、とんでもなく感情移入してしまった…ずっと釘付けだった…

統合失調症の症状、文字では知ってたけど、映像として見るとやっぱり実感が違うな……もちろん、映画で出てきた症状が全てではないんだろうけど
側から見てるから現実と非現実の区別がつくけど、こういったものが日常的に見えたり、自分を否定する幻聴が聞こえ続けたら、どれが現実かなんてわからなくなるよね…いやこれキッツいな本当…

料理している間は自分に戻れる、のに、病気を治すための薬のせいで味覚障害がでちゃうところ、ものすごく切なかった…
大きな愛で自分を支えてくれている家族のことが症状のせいで信じられない本人も、そんな日常を過ごしながらそれでも支え続ける家族も、想像を絶する悲しさやしんどさと戦っているんだと思った

そんで恋愛描写、良〜〜〜!!!!
「私から誘ったことにして」のシーン、あんまりにも良すぎて本当に変な声が出た
あと牧師めっちゃいいキャラしてて好きだった笑

とってもとっても感動した…
感情揺さぶられすぎて泣きまくってぐちゃぐちゃになった…
きりか

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