1130papa

ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償の1130papaのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

白人ばかりだったFBIの黒人差別、劣悪に扱う考え方、理念に黒人が抗い始めた、キング牧師やマルコムXの時代。犯罪を犯して刑務所入りを逃れるため、FBIに協力して、ブラックパンサーという反政府運動団体に潜入し、潰す事に協力してしまう黒人の実話。
最後はFBIはこのスパイとなった主人公からの情報を活用して、リーダーを刑務所に戻すのではなく暗殺する。スパイとなった主人公はしれーっと裏切って、大金を得て話は終わるが、その後が凄い。実際の本人のテレビインタビューが最後に流れる。
黒人にとって、賃金も安く、そもそも働く場所もない世の中。生き抜くためには、FBIに従うしかなかったと、答える。そして、そのインタビューの晩、彼は自殺した。
ブラックパンサーのリーダーの暗殺時、FBIは撃ち合いとなったと報告したが、実際にリーダーの拳銃から発射された銃弾は一発。FBIは数人で何十発も打ち続け、奥さんの前で、トドメだと倒れているリーダーを、撃ち殺す。
刑事訴訟でFBIは訴えられないので、奥さんは民事でFBIを訴え続け、長年かけて賠償金を勝ち取るという結末。
ブラックライブズマターがまだまだ残るこの時代、いったい差別やハラスメントへの意識はいつになったら無くなるのだろうか。
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