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ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償のoden8のレビュー・感想・評価

3.9
"銃より威力がある。" "銃なんか誰でも手に入れられる。" "バッジは権力の証明だ。" by ビル·オニール

革命家と革命家になりきれなかった者の物語。
誰もが、自分と自分達と同じ境遇の人々の為に闘えるわけではない。
人は、そんなに強い人ばかりじゃないのよね。

闘わなければ、得ることができないのか。闘うことで失うモノ。それでも、闘わなければ奪われ続けるだけ。
民衆の武器が銃から言葉に変わろとも。権力の刃は変わらない。
その刃は、誰の為に振りかざされているのだろうか。偏った思想に、それぞれの"尊さ"に気付くことができるのでしょうか。
流された血の量を測らないと、"尊さ"を知ることができないのか。
ただ、これは傍観者の戯言でしかないのだろうけど。

革命の尊厳と儚さ。
それでも、護る為には闘わなければならないのか。
多くの為に闘えばメシアで。自分の為に闘えばユダ。それぞれ、護れるものの大きさが違うだけなのに…。

揺れることが悪なのか?
闘っているからこそ揺れるのですよね。
揺れない"正義"に、貫くべき"尊さ"は存在するのでしょうか。

"尊さ"は、"多"と"少"でははかれない。

脅かすモノと脅かされるモノが入れ替わるだけの世界で。
どう闘い。どう護っていくのか。
常に揺れながらも。"尊さ"を見失ってはならない。

"私は革命家!!"と、叫び続けなければいけない世界がしんどいわ。
だけど。それでも…。それぞれが、それぞれの形で叫び続けないといけないのかもしれないよね。

Cast(役者·キャラ) 4
Story(物語) 4
Architecture(構成) 3.5
Picture(画) 4
Acoustic (音) 4(声)
23-244
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