エンペドクレス

望まれざる者のエンペドクレスのレビュー・感想・評価

望まれざる者(1949年製作の映画)
4.0
アイダ・ルピノのメロドラマ。キャラクターとの距離の取り方がいい。ドライな感じ。結果的にメロドラマになっただけでダグラス・サークなどと比べたら全く恋愛模様を描こうとしていないように感じる。ある状態に陥る女性を淡々と撮り続ける。
歩いているだけで辛さが滲み出る演出は監督の特徴かもしれない。働きながら辛さを噛み締めるようなことも、深夜楽しげに自室で踊る仕草も全くセリフはないがとてもキャラクターが分かる。
ラストの執拗なまでの階段が続く道のりを走るくだりは追いかける男に対してあえて攻撃的な仕打ちをしているようで少し笑える。
最初のクレジットでレイモンド・スコットの名前を発見した!
後で帰って調べたらやはりあのレイモンド・スコットだった。曲調にそれっぽいくだりはなかったが。
ピアニストの曲のコンポーザーかも。
エンペドクレス

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