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The Stunt Double(原題)のmのレビュー・感想・評価

The Stunt Double(原題)(2020年製作の映画)
4.8
「ラ・ラ・ランド」「セッション」「ファースト・マン」と傑作連打のディミアン・チャゼル監督によるiPhone撮影の縦長画面短編。現場で死に瀕したスタントマンが走馬灯で映画史を駆け抜ける。映画愛とロマンスが炸裂!素敵最高。

「マトリックス」ぽい撮影現場で死にかけた主人公が駆け抜ける映画史はまずキートンから始まり、冒険映画にウエスタン、ミュージカルに筋肉アクションと様々なジャンルを跨いで映画の歴史を辿っていく。これらの多彩な映画のテイストをしっかりモノにしているのが良い。
縦構図の使い方も見事で、全体的に撮影が素晴らしい。特に本来はシネスコに特化した構図が持ち味なのを巧みに縦構図に変換したウエスタン・パートの画面構成は発明だと思う。

メルヴィルと見せかけてヒッチコックになる所はあまりに洒落てて感嘆。

映画史を扱いつつもシネフィル的な高尚な感じではなく、身分違いのロマンスという親しみやすくエモいテーマを追いかけていくのが良い(それ故にまた日本では色んな人に叩かれるだろうけど)。
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