橙りんご

空に住むの橙りんごのレビュー・感想・評価

空に住む(2020年製作の映画)
3.0
めちゃくちゃ個人的な感情を含んだ解釈でまとめてしまうと、
「人間ってほんと自分勝手だなぁ」が集められたお話だなと思いました。

直実さんにはいろんな方向から同情の気持ちも持ってしまうけど、結局あそこに住み続けたのも、惰性で「人間関係を続けてしまっていた」のも、全部直実さん自身の選択であって、変えられるタイミングはいくらでもあったなと。
ハルくん視点で見てしまうと、人間の勝手に振り回されてかわいそうだなぁって思いました。

愛子さんも、明日子さんも、男性陣も、直実さんの周りにいる人たちはみんなある種の「勝手さ」が遠慮なく描かれていて、その「勝手」に振り回されている直実さんもそういう意味ではかわいそうで、ハルくんと一緒。

だけど人間は、そういう「勝手」の連続だからこそお互いに利害もあって、利害があるからこそ「人間関係」として交わることができるし、その人が選ぶのであればその関係を「死ぬまで続けられる」こともできる。

「死ぬまで続く」か、「死ぬまで続けられる」か、を選ぶのも自分自身だなと思いました。

お互い時間には限りがあるので、一つ一つの「人間関係」をどう扱っていくかで人生変わるなーと思わされました。
橙りんご

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