アイドル
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いや、それ、そのポーズ。
その見栄きり感。
いちいちカッコいいだろ。
昔からヒーロー物を観てきた世代からするとこの魅せ方はドンズバすぎる。きちんとスジも浪花節してて更にエモい。そして合間の息抜きが、ほどよくチルい。
このギャグのおかわりセンスはまさに昔からの日本のお笑いのそれ。だから、どこか懐かしくて、どこかあたたかくて、そしてゆるい。フラッシュ自体のスピード感との対比。これこそがDCのわびさびか。
MCUの洋物感覚とは違う、DCの和風の琴線。賞取りバージョンのオトナの邪目線ではなく、チビ達の真っ黒な澄んだ瞳に届けた本気。まじでヤラレました。あゝ、観てから一週間経つのにアツくなってしまった。
あんまし本編に触りたくないケド…。
おもしろいから兎に角観れ!ですませたいけど。
時間軸の弄り方は上手いと思う。
キャラクターのそれぞれに解消すべき負があって、その闇を溶かしていく着地点への疾走感もいい。なにより、もしあの頃、あの時代のアイツに逢ったなら、オレは何ていうんだろう。いや、アイツに誰お前って言われそう^^;
くたびれたバットマンもきちんとヒーローしてて闇を抱えてて、フラッシュはどこまでもヘタレで普通で、でもそんな彼らが救う時空。ただ、マルチバース弄りは飽きてきたかな。こすりすぎ。
そんで、彼女が良すぎて。超・姫役のサッシャ・カジェが良すぎるのよ。カッコいいのにさみしそうで、影があって。
こういうのヒーローアニメの基本やん。もー、ウチら1970~1980年代にハートを躾けられた世代には、まじドンズバすぎて息苦しいわ。ハートの裏側に残ったままの傷にしみる…。
ちょいと出てくる驚・姉さん。シャザムと同じ扱い。まー、モニタ内のCGのみしか出てこないチートキャラよかマシだけど、やたらメインキャストをこすり倒さないのもイイ。
アベンジャーズと同じことをやってはダメよ。ジャスティス・リーグの価値観を落とさないためにも。ためてためてためて、そこから落とさんと。
基本根本のテーマは家族愛か。
端緒も決着もそれが全てやし。
まだまだ、こんなにもやり方があった。
まさに、枯れた技術の水平思考。
結局いつだって答えは 遥か彼方にある
それが映画なんだろな。
今年のベスト3に入る映画。
出会えて良かった。感謝。
STAYGOLD@ぴあ映画生活