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ザ・フラッシュのtatsuのレビュー・感想・評価

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)
4.0
最近アメコミ映画疲れしてませんか?

なんだかんだ、MCUにしろDCEUにしろ、公開されれば劇場に足を運んで鑑賞して、一定の面白さは感じる事ができてはいるんですが、「これだ!」という作品にはなかなか出会えずにいました。

ただ、6/16公開のアクロスザスパイダーバースと、今作は文句なしに面白いと思える作品でした。

まず冒頭からも伝わってくるいい意味での軽さ。DC側は特に序盤の作品がザックスナイダーの影響下にあったからか、全体的にシリアス路線だったりしたので(これはこれで嫌いではない)今作の軽くて、コメディな雰囲気はとても見やすかった。MCUでいうところのスパイダーマンの雰囲気に似た作品ですね。

あと、マルチバースをテーマに扱っている事もあって、作中も言及がありましたがBTTFの影響もかなり受けている作品だと思いました。夜の街で地面に火が付く演出とか(1作目でデロリアンが未来に戻った時の地面の火ぽい?)、顔にカメラが寄ってく演出とか、BTTF演出っぽいところは結構あったのでニヤッとさせられました。

そんな今作を成り立たせられたのも、私生活に難有りのエズラミラーの貢献はかなり大きいと思う。今作一人二役をやってるんだけど、どう見たって別人にしか見えない演技。彼のプライベートでの危うさは抜きにすれば、素晴らしい俳優さんだと思うので、是非反省してフラッシュ役にカムバックして欲しい。

そして何と言っても、マイケルキートンのバットマンの登場にはオールドファンは落涙。中盤ブルースウェイン邸が登場してからは、懐かしさで悶絶した人が多いのではないでしょうか?

今までいろんな俳優がバットマンを演じてきたわけですが、ティムバートン版で育った身からすると、思い入れが強いのがマイケルキートン版。個人的にはバットマンリターンズは、全アメコミ作品を通しても1位2位を争う傑作だと思うので、もう一度見返したくなりました。

今回のバットマンのガジェット郡が、昨今のハイテクガジェットを駆使するバットマンとは違い、少し前のテクノロジーっぽいところも良くて、しっかり89年から90年くらいに引退した感が出ているところも推せるバットマンでした。あと絶妙にださかっこいい。飛ぶ時のマントがちゃんとコウモリの形してる辺りも最高でした!

あと今作が映画初出演というスーパーガール。彼女の存在感もよかった。今作を機に、活躍する事間違いなしですね!

最近マルチバースブームなのか、そういう作品ばかりですが、意外と最後は家族やフラッシュ自身の物語にコンパクトにまとまっていくので、あのキャラとあのキャラが〜みたいな、別作品への目配せとか全然気にならないので、見やすいのもよかったです!
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