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映画 太陽の子のkooのレビュー・感想・評価

映画 太陽の子(2021年製作の映画)
4.2
春馬くん最後の出演作品。

日本の原爆研究を背景に、戦時下を懸命に駆け抜けた若者たちの青春グラフィティ。

3人はもちろん、脇を固める俳優陣皆さんの演技が素晴らしかったです。

国の未来のためにと信じて原爆研究に勤しむ兄の修、戦地で心に深い傷を負いながらも気丈に振る舞う弟の裕之、そんな2人を優しくも力強く包み込む幼なじみの世津。
当時の若者たちも夢があって恋もしただろうし、楽しいことや幸せな時間もあったはず。常に死と向き合っている中、どのような想いで毎日を生きていたのかと考えると今も胸が締め付けられます。

「いっぱい未来の話をしよう」

3人で手を取り合うシーンでは、やはり色んな気持ちが重なって涙が込み上げてきました。

ラストシーンの海の青さがとても美しく、子供のようにはしゃぐ姿が印象的でした。

あの時代を生きた人々が繋いでくれた私たちの命。
広島への原爆投下から76年目を迎えた今日、"平和"とは何か、"幸せ"とは何かを深く考えさせられました。
たくさんのメッセージが込められた素敵な作品です。
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