『天外者』(2020)
監督:田中光敏
五代友厚の生涯を描く作品だが、展開が早すぎて映画として成立していないレベル。
ダイジェストを見せられているようで、あまりに薄っぺらく感じた。
五代はもちろん、坂本龍馬、岩崎弥太郎、伊藤博文など幕末を彩るオールスターキャストたちについても愛を持って描けておらず、ただただキャラクターとして消費されているような印象を受けた。
香川照之の岩崎弥太郎を見た後に西川貴教なんて、コメディでも許されないレベル。
小説やドラマ、他の映画などで彼らの人生を知っているからまだマシだが、それを知らない人が見たら彼らについてどのような印象を持つのだろう。
本作が最後の主演作品となってしまった三浦春馬は抜群の存在感で、特に最後の演説シーンは胸を打たれるものがあった。
それだけに、この作品のクオリティはあまりに酷いのでは。
Filmarksの評価が3.8と高いので期待していたが、なぜこんなに評価されているのか分からなかった。