しーにゃ

オールドのしーにゃのネタバレレビュー・内容・結末

オールド(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

なんというか、想像を超える内容だった。
リゾートにファミリーで行こう。そこには、それぞれの思いがあり、最後の家族としての旅だったり、療養の旅だったり、なかんじで、めぐり逢う。
最初にふるまわれるカクテルが怪しいなんて気が付くはずもない。
リゾートに着いた家族は、ホテルの支配人らしき人物から秘密のプライベートビーチへの招待を受ける。
突然発作を起す客や、病気を抱える主人公的な女性。あやしいです。
そして、ビーチに着いたファミリーは、招待されたのが自分たちだけではないことに気が付く。発作をおこした家族もいる。あと、明らかに拒食症でしょ?!みたいな女性もいる。
そして、3家族+先客により物語は進む。


いやー!正直予想の範囲を超えていました。思いっきりネタバレします。


もしかしてミステリー?不思議な空間に迷い込んだだけ?って最初は思った。
どんどん人が死んでいく。老いていく。
そして、時々意図したかのように映される山の向こうの鏡の光のような描写と山壁の描写が何かを想像させ怖い。もしかして山壁に何か映るの?って目を凝らしてしまいました・・・・。ないと思うけど。

私の想像は、何かしらの実験に巻き込まれた?でも山の向こうの光の人たちが発見してくれて助けてくれるのか?もしくは、監視されているのか?ほんとーに、半々の想定だった。
場所も作為的に作られたと思っていたけど、真相が一番怖いかもね。

場所は、自然が生み出したもの。それを発見した人間(製薬会社)が悪用して人間を被検体にして薬の試験をしていた!なんて、一番怖いやつでしたね。

物語はじめの振りが最後にうまく回収されて、個人的にはそこは好き。
サンゴっていうのは何か意味があったりするのかな?磁場の影響を受けないとか。っていうのが気になった。

結局、山の向こうの光は、救助者ではなく、監視者だった。
宇宙人でもミステリーでもなく、人間の悪でしたね。

最初は、途中までこれは精神治療の一環で、実は夢の中でラストまで行くと目が覚めて人間関係や精神の改善を図る、だと勝手にハッピーエンド物語を想像していましたが、全く違った。
ラストもすっきりハッピーエンドとも言えず、ただ、1点、父と母にとってはハッピーエンドだったと思う。1日が一生のような流れの中でお互いを再確認できた。光輝くビーチから夜中のビーチまでで一生というあたりに感慨深いものを感じた。あと、老いの演技上手でしたねー、父と母。

なぜかちょっと前にみた「アーク」と対比してしまった。不老不死と1分ごとに老いていくかんじ、どっちもたまらん。

あと、なんとなく、1分、1日を大事にしようとか一瞬思える。
しーにゃ

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